ギター選び

 ギター(アコースティックギター)を選ぶ時に注意しなければならない事の一つにエイジングがあります。エイジングとは、ギターをある程度弾き込んだ状態にすることです。 メーカーにより、エイジング処理してある程度やエイジング方法は違うと思いますが、楽器店に行ってギターを弾かせてもらい、 ギターを弾き比べて音を確認するときに、エイジングしてあるギターとエイジングしてないギターとでは、ギターの鳴り方や音質が違います。 よく鳴るギターだと思っても、エイジング処理をされているギターだと、今後、弾き込んだ時の音の向上は少ないと思います。 ギターを弾き込むと、音が大きくなったり、音質が変化して、より甘い音がでるようになります。
 マーチンのギターは、昔ながらのエイジングされていないギターだそうです。エイジングされているテイラーやギブソンのギターと弾き比べる時は気を付けなければなりません。
同じメーカー、同じ型式のギターなのに新品でも音が違うのは、材質に個体差がある事と、10分前に弾かれていたギターの方が一時的に音が良かったりする場合がある事です。 そのギターが、どの程度人に弾かれているのか、どの程度エイジングされているのかは分からないので、弾き比べてギターを選ぶ時は注意しなければなりません。 工場出荷時にはエイジングされていなくても、売れ残ったギターを売却するために、意図的にエイジングされる場合も無いともいえません。 (この場合のエイジングとは単純に店員などが弾き込んで、ある程度鳴りを良くする場合です。)

 いいギターは、軽く弾いた時と、強めに弾いた時のダイナミクスの幅が広く、音の粒のニュアンスを付けやすく、なおかつ弾きながらダイナミクスのレスポンスを実感できます。 コードを弾いた時、各音がはっきり聞こえ、音の立ち上がりもいいです。もちろん音質はギターにより違います。 エイジングされていないギターは音の角が鋭いですが、弾き込む事で、まろやかで甘い音に変わっていきます。 今まで一番音質が変化したのがオーダーメイドしたエレキギターで、レスポンスは良かったものの、キンキンで角の尖った音がしていましたが、弾き込む事で同じギターとは思えないほど音が変わりました。 クラシックギターは、より音が深くなり音に艶がでました。
 2万円のギターと数十万円するギターを弾き比べると、いいギターの良さが分かりやすいです。
なぜ、価格に大きな差があるのかというと、もちろん材質の良さも違うのですが、ギターを組み立てる時に、組み立てる順番や精度、組み上げる時の力加減、組み立て工程の数の多さ、 塗装の仕方(薄く塗る為に手作業で塗料をギターに少しずつ撫でながら乾かしながら何百回も塗装するのか、スプレーで簡単に一回で終わらせてしまうのか。) など、材質以外でも、時間と手間がかかっているので高価になっています。
 木材にこだわるときりがないのですが、どこの地域でとれる材質が良いのか、その木のどこの部分の木が良いのかは、分かっているようです。 アコースティックギターやクラシックギターの場合、特に表板(トップ)が鳴りに一番重要で、その次がサイドとバックだそうです。ネックも若干音質に影響して、太い方が芯のある音になります。 良質な表板はシルクのようにきらきらした2~3mm程の小さな魚のうろこ状の様な模様が全体にあり(高級牛肉の霜降りと表現する人もいます。)、縦の木目の線の幅が均一で狭い木材です。20万円くらいからのアコースティックギターの表板に、これがみられます。

   エレキギターを選ぶ時に注意しなければならない事は、ギターアンプで音がかなり変わってしまう事です。ギターアンプで7~8割音質が決定します。もちろんギターアンプのセッティング(GAIN,TREBLE,MIDDLE,BASS)でも、かなり音が変わります。 歪ませた時の歪み具合と、生音の音質もギターにより違います。ギターにより、深く音が歪んだり、生音で甘い音がでたりとギターのメーカーが変わると、そのメーカーが得意とするギターの音を確認することが出来ます。 歪ませた時の音を重視するのか、生音を重視するのかでも、選択するギターが変わってくると思います。

 中古にするか新品にするかも迷うところですが、ギターの保管条件でギターの状態が大きく変化するので、高くつきますが新品にした方がいいと思います。 楽器店に行ってオールドギターを弾いてみて、気に入ったら購入を考えるといいと思いますが、 中古の楽器はネックが反っていたり、トラスロッドに余裕がなかったり、ボディにひび割れが無くても低湿度にさらされて傷んでいたり、故障しやすかったりと不確定要素が多いので、中古のギターを購入する時は、ある程度の知識と注意が必要です。 新品でも何年も弾かない状態で保管されたギターは、鳴りにくくなっていたり、弾き込んでも従来のように音が向上しない場合があります。 考えようによっては、自分の手に渡るまで時々弾かれていた方がいいのかもしれません。
マーチンのギターはシリアルナンバーで制作された年が分かるので購入前にマーチンのサイトで確認してみて下さい。木目の具合などもギターを選ぶ時の選択肢になりますが、なるべく制作直後に自分の手に届くのが理想だと思います。
 クラシックギターの製作者によると、新しいギターは最初の2~3年に、いかに弾き込むかが大事だそうです。 色々な曲を弾いて、各弦、各ポジションで音を鳴らして、どのフレットでもいい音がでるギターに育てるのがコツだそうです。 ローポジションを多様する場合は、5カポで曲を弾いてハイポジションでの鳴りを良くして下さい。

 ギターが製作されてから、おおよそ2年以上経過すると、乾燥により、アコースティックギターの場合は、ネックと同じ方向、表板(トップ)に縦の木目の凹凸が、はっきりと分かり、光の反射具合で、塗装が乾燥又は、乾燥により縮小している様子が観察できます。
エレキギターの場合は、木材の材料のつなぎ合せの個所や、塗装にクラック(ウェザーチェック)が出てきます。かなり塗装の薄いギターは、水性のラッカー塗装スプレーに似た塗料で、色がクリアーのスプレーで厚塗りすると、ギターの塗装が厚くなり、何十年経過しても壊れにくくなるそうです。 ギター製作当初は、なるべくギターの塗装は薄い方が、弾けば弾くほど、ギターの鳴りが向上していきますが、ある程度、ギターが乾燥して、ギターの鳴りが良くなれば、次の段階では、ギターの塗装にクリアーの塗装を追加して、ギターの木を守るように手を加える事を考慮したほうが無難です。 20年くらいでギターを辞めてしまった場合は、その後のギターの運命は、分からなくなってしまうのでしょうが、ずっとギターを所有していたい、お気に入りのギターの場合は、ホームセンターなどでも、なかなか良い塗料が手に入るようになってきたので、他の物で塗装の練習をしてから、 自分のギターに、クリアーの塗装の厚塗りを試みるといいと思います。
その場合、ピックガードを止めてあるネジを緩めて、ギターから数ミリ話しておけば、ピックガードを外さなければならない事態が生じた場合、バリバリと塗装が剥がれる事は避けられます。 ばっちりと、マスキングして塗装する方法もあると思いますが、ブリッジや、塗装がついて欲しくない箇所が分かっていれば、なんとかなると思います。
コンター付近、ギターを構えた時に、腕がギターのボディーに当たる周辺は、塗装を厚塗りしなければ、塗装が剥がれて、虫が木を食べたり、湿気を含みやすくなって、ギターが壊れてしまう原因になるので、注意が必要です。
 塗装の厚塗りの程度にもよりますが、2~3週間しても、塗装の中間あたりは、乾燥しきれていない場合があるので、慎重にギターを扱い、しばらくケースに入れる事は避けた方が良さそうです。

  (ギターの音質(音の不思議)脳内化学物質の獲得(游音と脳内化学物質)ギターの乾燥と湿度オーダーメイドギターも参考にしてください。)

I play the guitar. If I can get your impression by music, I am very happy. and I always present takasickneo-power to you.
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