オーダーメイドギター フレイムメイプル
オーダーメイドギター
 自分がイメージした自分だけのギターを、オーダーし作ってもらいました。  オーダーメイドギターの魅力はギターの木材から選択できて、自分だけのギターが出来ることです。 弾いて楽しむギターの面白さと、磨いて鑑賞を楽しむギターの面白さをオーダーメイドギターはプレゼントしてくれます。 部屋の片隅に飾っておくだけでも、オーダーメイドギターの存在感を感じとれます。
 ライブなどステージでも、見た目だけでなく独自の音でオーダーメイドギターはギタリストを後押ししてくれること間違いありません。 他のバンドやギタリスト同士の厳しい競争率を考えても、目立つということは有利だと思います。 目立てば、名前を覚えてもらえるきっかけにもなります。
人の目に付くというアドバンテージは重要だと思います。
 私は、好みの木の種類、それもグレードの高い木材を選択し、限りなく好みの音質のギターになるようにオーダーしました。  もちろんピックアップなどのパーツの指定もできます。
パーツはギターの鳴りをアンプに伝えるための部品なので、パーツの選択でギターの音質がかなり変わってきます。 どのようなパーツを選べばよいか分からない場合は、好きな音質、好きな曲の傾向、好きなジャンル、実際に演奏する音楽の傾向を ギター工房との電話やメールのやりとりで、十分に伝えておく必要があると思います。(ギターの音質脳内化学物質の獲得(音楽と脳内化学物質)
自分の希望を分かりやすくギター工房に伝えることは大変重要です。
 自分専用のギターが、プロ、アマ問わずに実現することができます。あなたも自分のイメージしたギターを夢心地で弾いてみませんか。

アルダーワンピースボディー
 ボディーの木材は柔らかめの枯れた音になるようにアルダーを選びました。
現在、多くのソリッドギターのボディーはツーピースを採用しているようですが、 木の美しさを最大限いかしたかった事と、少しでもギターの鳴りが良くなってくれることを願ってワンピースのボディーにしました。
ボディーの木材や形を自由に選択できるのもオーダーメイドならではだと思います。
既製品のギターでワンピースボディーのギターを探すだけでも一苦労だと思います。
他の木材にくらべてアルダーは、木目があまり目立たずに味気ないアルダーが多いですが、綺麗なアルダーを探してもらいました。
 木材やボディー形式を選ぶ一番の条件は、やはり音質だと思います。
好きな音質のするギターのボディーとネックの木材とボディー形式(ソリッド、セミアコ、ストラト系、レスポール系など)を調べておくといいと思います。
木材にはランクがあります。
1B(B),1A(A),2B(BB),2A(AA),3B(BBB),3A(AAA),4B(BBBB),4A(AAAA),5B(BBBBB),5A(AAAAA).
と全部で10段階ですが、木材によっては2A(AA)までの段階の木材もあるようです。5A(AAAAA)が最も良い木材とされています。 アルダーは2A(AA)くらいまでで、フレイムメイプル、キルトメイプル、バーズアイメイプルなどは5A(AAAAA)まで木材のラクンクがあるようです。
同じランクの木材でも木材屋によって多少ランクの基準の違いがあるようなので、ギターに使用する木材は必ずチェックするべきだと思います。 もちろん杢は全ての木で違いますし、木材の湿度管理の仕方で木材の重さも変わってくるようです。
木材の重さで、その木材が乾燥しているか湿気ているか判断するようです。ギターに使用される木材は、丸太からある程度の大きさの板に切り出し、 何年か乾燥させた木材を使用するようです。木材は乾燥により歪むので歪みを整えてから使用します。 湿気た木材をギターに使用すると鳴りが悪いだけでなく、木材がギターになった後の歪みの原因にもなるようです。
 木材の乾燥の程度は、音質に大きく影響するようですが、木の杢は音質にはあまり関係ないようです。 木の杢の見た目を重視するか、木の杢を気にせずに重量を重要視するかは、ギターをオーダーする時に予めギター工房に伝えておかなければなりません。 よい木材の基準は色々あるということです。
 塗装は、2トーンのタバコ・サンバーストにしてもらいました。
サンバーストには、2トーンのタバコ・サンバーストと3トーンのサンバーストがあるのを今回のオーダーで知りました。 2トーンのタバコ・サンバーストは黄色いイメージ、3トーンのサンバーストは少し赤が入ったイメージです。
甘いヴィンテージ感がただようサンバーストは、3トーンのサンバーストの方に分があるかもしれませんが、このへんは好みだと思います。  同じモデルのギターでもサンバーストの塗装では、中心のシースルーの色の濃さが微妙に変わってくるようです。
その理由に、材料の木の色とシースルーの塗料の色とのマッチングで色の濃さが出るからだそうです。塗装する時は材料の木の色の濃さを 考慮して、シースルーの塗料の色を決定するそうです。 量産ギターの場合は、いちいち各ギター固体の木の色など考えずに決められた塗料で塗装することになるので、結局はギター一本一本で 微量に違う色になるようです。(悪く言えば、行き当たりばったりと言えます。)
オーダーメイドの場合は、材料の木の色と塗料の色とのマッチングをよく考えないと狙った色にはならないということです。
 ボディーの塗料はラッカーです。
塗装はギターの化粧みたいなものですね。塗装の仕方でギターの雰囲気がガラリと変わります。 ワンピースアルダーボディーブリッジ下側の放射状の杢がうっすらと見えます。確認しずらいですが、この放射状の杢がいい味をだしています。
 私の知識不足で2トーンのサンバーストと3トーンのサンバーストの区別が付かないまま仕様書を仕上げてもらい今回のギター作成に着手していただき、 工房とのやり取りで、私の認識間違いに気がつきましたが、仕様書を2トーンサンバーストとハッキリと訂正してもらって、仕様書を再提示してもらわなかったので、 仕様が3トーンサンバーストのまま塗装が進行してしまって、結局3トーンサンバーストの塗装になりました。
確認画像で気がついたのですが、実物をみて気に入らなかったら地元の工房に頼んで2トーンサンバーストにリフィニッシュしてもらおうと思いました。 しかし、この3トーンサンバーストの塗装を見て2トーンサンバーストのリフィニッシュはしないことにしました。
 このギターを目にして改めて思ったのですが、2トーンサンバーストは素朴な感じで悪く言えば安っぽい感じです。3トーンサンバーストはリッチで温かみがある感じで悪く言えば でしゃばっている感じです。
でも今回の3トーン サンバーストは、新品のギターでは味わえないヴィンテージ感も同時にかもし出しており、何ともいえない雰囲気があります。
(20年前のサンバーストのベースよりも、全く嫌味がなくヴィンテージ感がただよっています。)
このギターは実際は写真よりも落ち着いた感じのサンバーストで上品さがあり人目で気に入りました。
ちなみにリフィニッシュは塗装のはがし方にもよりますが、塗装はがしをした後にギター(木)を乾燥させないといけないのでリフィニッシュに3ヶ月かかるということです。
 塗装の工程に入ったら、こまめに画像で色の確認をしたほうがいいと思います。
私の場合結果的に良い方向へ行きましたが、取り返しがつかなくならないように注意しなければなりません。
(ギターのボディーに入れている音符の顔イラストは、1988年にデザインしたもので工房ではなく自分でカッティングしていれたものです。)

フレイムハードメイプル
 このフレイムメイプルの虎目の模様がたまりません。 鳴りが良くなるようにボディーを大きくしたかったので、フレットは21フレットにしました。でも24フレットにするかは ずいぶんと悩みました。結局、ギターの鳴りが少しでも良くなるようにと21フレットを選びました。
ネック寄りでピッキングすることが多いので、24フレットだとフレットが邪魔になってしまうこともあります。
 ポジションマークは白にしました。黒のほうが視認性は良いのですが、これも私のわがままな好みです。
 このギターのヘッドは、ベースのヘッドの大きさと丁度同じくらいのラージヘッドです。 ボディーの大きさはベースのボディーよりも小さいので、ボディーとヘッドの割合で見るとかなり大きなヘッドです。
ここまで頭でっかちのギターを持っているギタリストは他にないと思います。
 ギターのヘッドの形は、最もギターの印象を決めることの一つだと思います。 ギターを弾くようになって、ずいぶんしてからジミヘンドリクスの音楽を私は知りました。
黒人であるジミヘンドリクスは、自由とはなにかを探求し、その葛藤をギター(音楽)で表現していたのではないかと思います。 もちろんギターの演奏も自由自在に曲をかけまわっています。 黒人といったらブルースですが、リバースヘッドといったらジミヘンドリクスです。
 ペグが下側にあるとギターを弾く手首の位置のままペグの操作が行えるので慣れると楽です。ペグが上側にある通常のタイプは 視認性はいいですが、ペグを操作するときにギターを弾いている関節から捻る動作がはいるので好きになれません。 ギターを弾きながらのペグの操作も、リバースヘッドの方が勝っていると思います。 ギターに慣れれば慣れるほど、リバースヘッドの利点とかっこよさが味わえます。
 ヘッドに入れるロゴもオーダーメイドギターなら指定できます。
私は数字をロゴにしましたが、名前、バンド名、マークをヘッドのロゴにしてもいいと思います。
6の前に0を入れたのは、006のロゴを見たときに、初心を忘れるな と自分自身思えるようにしたかったことです。 モトクロスを一時期していたのですが、ゼッケンは普通、参戦した前の年のランキングの番号になります。 それと階級が上がったときは(例えばB級からA級)ランキング番号数字の前に0をつけて、その階級の前の年のランキング者と 昇級したばかりのルーキー選手とが分かるようにします。(現在は違うかもしれません)
第三者には分からない事でも、自分にとって意味合いの大きな文字やロゴを入れるのもいいかもしれません。

ネック
 すばらしい杢のフレイムメイプルです。
音楽を創作するために、好みのギターを手にいれる事が出来るかどうかは、ギタリストにとって大変重要なことです。 長い間フレイムメイプルに憧れていたので、なおさらこのギターは私のインスピレーションを高くキープしてくれます。
 歪みやすいフレイムメイプルの材質と7弦ギターがネックに及ぼす張力の強さを考慮し、ワンピースネックではなく 貼り指版のメイプルネックにしました。これで、いくらかネックの反り対策になると思います。
 ネックの形状はCシェイプの極太ネック、塗装はオイルフィニッシュです。
ネックの厚さは1フレット付近で22mmあります。 7弦ギターは6弦ギターよりもネックの幅が広いので、ネックを握ると手ごたえがあります。 このネックの厚さとネックの幅はギターの鳴りに大きく影響すると思います。
 オイルフィニッシュの塗装は、木のぬくもりと指から杢の感触を伝えてくれます。 指をネックにスーっと滑らせると、杢の感触を微妙に感じることができます。この自然な感触はオイルフィニッシュならではのもので、他の塗装ではまね出来きません。
ギターを弾いている左手は常にネックに触れていますから、左手の感触は大変重要なものだと思います。一度オイルフィニッシュの自然な左手の感触を味わうと、 他の塗装のネックの触り心地がいかに不自然かが実感できます。
 聴覚だけでなく視覚と触覚からも、このギターは私に見方してくれます。

ネック
 ギター工房はフレイムメイプルのネックと聞くと作製を躊躇するようです。
その原因として、通常のエレキギターと同じような扱いをすると、短期間のうちにネックが反ったり歪むことと、 フレイムメイプル自体の木材の希少性もあるようです。フレイムメイプルと一言にいってもその個体によりトラ目のでかたが様々で 木材料を探すだけでも手間がかかりコスト的にも難があるのでフメイムメイプルを敬遠しているようです。
 確かにフレイムメイプルは一般的な木材よりも強度的に弱いと思います。しかしギターの扱いを高級アコースティックギターなみに丁寧に 扱うことでネックの歪みを回避できると思います。ギターを弾き終わったら2音ほどチューニングを下げることでネックの負担を和らげ、 弦交換時にオレンジオイルを塗って塗装に栄養を与えて塗装の劣化防止をしています。
 フレイムメイプルの美しさに惹かれているならば、フレイムメイプルを妥協するべきではないと思います。ギターを丁寧に扱う自信がないのなら 諦めたほうが良いかもしれませんが、フレイムメイプルの杢目の美しさは他の杢にはないものがあると思います。
フレイムメイプルの杢の美しさは、ギタリストのモチベーションを保つにはもってこいだと思います。
 フレイムメイプルのネックの既製品ギターは、なかなか無いのでフレイムメイプルが頭にあるなら、オーダーメイドギターを作る機会に思い切ってフレイムメイプルネックの ギターを選択すべきだと思います。
私のギターは今のところネックに関するトラブルはありません。
 今回オーダーメイドギターを作るにあたって、上質なフレイムメイプルの木材料にであえたことは運が良かったのだと思います。 ギター工房が私のこだわりに最後まで付き合ってくださったので大変感謝しています。
 フレイムメイプルの他にキルテッドメイプル、スポルテッドメイプル、バーズアイメイプルなどがあります。
フレイムメイプルはボディのトップに張られることもあります。この4つのメイプルではバーズアイメイプルのネックのギターが 既製品でも見られます。キルトメイプルは、ボディーのトップに使用されます。どのメイプルも杢の大きさや出現頻度、木材料の色合いも違います。
ほぼ同じ大きさの杢が均等間隔で出ていたり、大きさの違う杢が出ていたり、ある部分に杢が集中的に出ていたり、所々に杢が出ていたりなど様々です。 木材料のグレードも大事ですが、色々なメイプルを見比べてみて自分の好みの杢や色合いのメイプルを見つけるのがよいと思います。
 ギターの製作後、時間がたつとメイプルの色がやや濃くなってきて、これがまたいい味をだしています。いわゆるヴィンテージ風になります。 塗装に工夫を凝らして新品からヴィンテージ風にする方法もあるようですが、私は自然な経年変化によるメイプルの色合いが好きです。 養殖の鮎と天然の鮎との風味の違いの様なものだと思います。
 オーダーメイドギターは、ネック、ボディの木の種類が選択自由ですから組み合わせも自由です。
ネック、ボディの木材料選択は、見た目と組み合わせた時の音の相性、狙った音質が鳴るようになる事を考えて選ぶといいようです。 個性的な音に出来ることは確かですが、良い音と変わった音は違うと思うので木材料の選択はギターを組むのに重要です。
 ギター工房によっては上質な木材料をある程度保管している所もあるので、ギターをオーダーするときにいくらか見せてもらうと良いと思います。 オーダーメイドギターを頼み着手金を払ったはよいが、好みのメイプルが無いとなると自分の満足できるギターは出来ないと思います。 ギター工房は保持している木材料に発注者が気にいった木材料がなければ、ギター工房が木材料屋に問い合わせして、発注者の希望にそう木材料を仕入れます。 木材料の保管は湿度管理されていて、ある程度寝かせた木がよいのですが、木材料屋から仕入れた木材料の寝かせた年数までは分からないと思います。
 木材料に限った事ではありませんが妥協できない部分が明白ならギター工房にオーダーメイドギターの仕様書の一つに記録してもらわなければなりません。
口約束事なら断念せざるをえない場合があるかもしれませんが、仕様の一部となるとギター工房側に問題があるのでギター製作で問題があってもオーダーする側が折れる必要はありません。

 好きなギタリストの曲から影響を受けたり、好きなギタリストのギターに憧れたり、たまたま観にいったライブのギタリスト が弾いていた音が気になったりしていくうちに、だんだんと自分のギターの好みがハッキリしてくると思います。
そして、色々なギターに触れていくうちに、ギタリストなら誰でも自分だけのギターが欲しくなると思います。
 自分でギターが作れたらすばらしいのですが、ギターを作るとなると楽器や音楽の知識だけでなく物理学や電気、 実際にギターを作るうえでのノウハウなど幅広い知識と技術が要求されると思います。
ギター工房は、ギターを作成する知識のないギタリストに変わってギターを作成してくれます。
 ヘッド形状は、左ききのジミヘンドリクスが通常の右利きのギターを左にかまえたときのリバースヘッドになっています。 リバースヘッドといったら誰でもジミヘンドリクスを思い描くと思います。
ヌーノベッテンコートのギターもリバースヘッドですし、多くのギタリストがジミヘンドリクスからなんらかの影響を受けていると思います。
 また、このギターのヘッドの形状や雰囲気からフェンダー社のギターから私が受けている影響の強さを感じていただけると思います。
改めてこの場をかりてお礼を申し上げます。

オーダーメイドギターの発注

 オーダーメイドギターを発注する前に、絶対に妥協できない事を明確にしておく必要があると思います。妥協できない要望が、ギター工房に実現出来ないのであればギターを発注する意味が無くなってしまいます。
 例えば、メイプルのネックにするにしても、貼りメイプル指板のメイプルネックで良いのか、貼り指板ではなくメイプルワンピースの ネックにしたいのかでも違ってきます。メイプルワンピースのネックの方が技術的に難しく工賃も高くなるようです。
ギター工房によってリスクが高い、高度な技術を必要とする工程は受け付けないギター工房もあるようです。
 妥協できない部分は、ギターを発注する前にギター工房に要望を実現できるのか、その工程におおよそいくらお金がかかるのか確認するべきです。 せっかく自分だけのギターをオーダーするのですから、満足できるギターを作ってもらわなければなりません。
 また、ギターを発注する前にギター工房に任せてもいい部分と、ギター工房に指定するべき部分を自分なりに予めはっきりさせてください。 木材やパーツの選択に迷ったら、ギター工房の意見を聞くのも良いと思います。
あまりこだわらない部分に、お金をかける必要はありませんから、納得いくまでギター工房に質問するのも良いと思います。
 仕様の詳細決定からギターが届くまで約6ヶ月かかりましたが、オーダーするギターが特殊なほど設計、 製作工程、調整が複雑になりますから、オーダーメイドギターの製作期間は予定よりも長くかかると思っていたほうがいいと思います。
製作期間の予定は2~3ヶ月でした。
途中アクシデントがあり工房の方からネックの作り直しをさせて欲しいと相談されネックを最初から作り直していただく事になりました。 届いたギターの出来は、見事の一言です。さすが職人は違います。

ギターが届いたら

 オーダーしたギターが届いたら、決めた仕様通りにギターが製作されているかチェックします。 そして、アンプにつなげて音をだし、ノイズがないか各フレットで音のビビリはないか確認してください。
待ちに待ったギターが届いてガンガン弾きたいところですが、気になる所があれば、すぐにギター工房に連絡して 必要があれば、ギター工房にギターを送り返して再調整してもらわなければなりません。
 オーダーメイドギターは、個性的なギターである反面、他のギターではあまり考えられない調整が必要な場合があると思います。 ギターの調整は微妙なバランスで、音質や弾きやすさに大きく影響します。オーダーしたギターの良さが最大限に引き出されている 状態を感触として、明確に認識しておいてください。
ギターの好調な状態を把握していれば、ギターの調子が悪くなったときに、すぐに対応できると思います。
ギターのブリッジの調整が良好でないため自分で調整しようと試みましたが、結局いきずまり工房にギターを送って再調整にだしました。

おわりに

 ギターの最大の魅力は他の楽器とは比べられないくらいの種類の豊富さがあると思います。
同じエレキギターでも、形式(ソリッド、セミアコ、レスポール、ストラト、、。など)の違いで見た目はもちろん音質もかなり違います。
しかし、種類の豊富さが、かえって自分に合うギター選びを難しくしていることも確かです。 自分の気に入ったメインギターを見つけることができたギタリストは幸運なのかもしれません。
 今回私が工房に作っていただいたギターは、メインとして使用していたものと同じギターの色違いを中古で購入したギターの 部品を使用して作成して頂きました。 ですから、出来るギターの音質や弾き心地は、だいたい予想していたものになりました。 オーダーメイドギターを注文する最も難題は、まだ自分の見たことも触ったこともない、いわゆる発注する時点では想像によるギターにお金を支払うことだと思います。 触ったことがないのですから、弾き心地は分かりませんし、見たことがないのですから全体的なギターのイメージもおぼろなものです。
 オーダーメイドギターをオーダーすることはある意味ギャンブルみたいなものです。
オーダーメイドギターが、お気に入りのメインギターになれば当たり、メインギターにならなければハズレです。
既製品のギターなら実際に弾いて触ってと、視覚聴覚触覚などの五感を通じてギターをじっくり選ぶことが出来ます。 音質も試し弾きと同じアンプを使用すれば、そっくりの音質が作れます。 既製品のギター選びならあたりまえに可能なことが、オーダーメイドギターには不可能なことがあります。
 もう一つ、ギターをオーダーするのならギターに関する知識がある程度ないと自分のイメージするギターがうまく工房に伝わらないと思います。 分からない用語はすぐに調べるか工房に説明してもらわなければなりません。
 もちろん、工房にも分からない事があるようです。 部品取りのギターを見て工房は、バズフェイトンの技術を使用したギターではないかと私に聞いてきましたが、そのような技術を使用したギターではありませんでした。
 2トーンタバコサンバーストを3トーンサンバーストと私が混同していたので、希望は2トーンタバコサンバーストでしたが出来たギターは3トーンサンバーストでした。
 私が指定した仕様のネックは特殊で、一度製作に失敗しネックを作り直す事になり、また木材選びから始まりました。
 2~3ヶ月の製作期間予定でしたが、ギターができたのは発注してから6ヶ月で、届いたギターのブリッジの調整があまかったのでギターを送り返しました。
ギターにブリッジを支える為、2本のボルトでボディーにブリッジを支えているのですが、ボディーに装着しているボルト受け(アンカー)2つのうち1弦側のボルト受けの打ち込みが 浮いた状態であまく、しっかりとボルト受けがボディーに沈み込んでいない為に、ボルト受けが本来あるべき位置より高い位置にセットしてある為、ブリッジも高い状態にセットされていました。
このことで、ブリッジの緩衝、不安定なチューニング、ブリッジに装着されているピエゾピックアップの調整範囲が縮小されピエゾピックアップ出力の極端な低下の問題が発生しました。
 仕様の詳細確認、納期を過ぎてもギターが仕上がらなかったので進捗の確認の為に、数え切れないほどメールでやりとりして電話も何度もしました。
ギターが仕上がるまで工房に問い合わせしたメールが119件、工房からのメールが77件です。万が一工房とトラブルになった場合のことを考えて、送信したメールも工房から受信したメールも手続きの経過の証拠になると 思いますのでフォルダを作って保存しておくべきだと思います。
 オードーメイドギターは作り手も手間ですが、頼む側も手間です。
既製品なら、気に入るか気に入らないかは、ほぼ一瞬ですが、オーダーメイドギターのギャンブルは当たるハズレるにしても長期戦です。 気に入ったオーダーメイドギターにするには、ギターの仕様をどこまで細かく指定できるかにもかかっていると思います。 オーダーメイドギターは、発注する時点では想像による物なので注意が必要です。
 色々有りましたがギター工房の協力があり、とても愛着のあるお気に入りのメインギターができました。 材料、パーツが全て自分の好みで、なおかつ良い木材料を選んで頂いたので弾けば弾くほど味わい深い鳴りに成長し続けています。 塗装も既製品のものよりも薄く仕上げられています。
Takashi Hisada play the guitar. If I can get your impression by music, I am very happy. and I always present takasick-power to you.
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