看護師の仕事
患者さんの見送り:
 看護師の仕事で最も責任重大な仕事の一つに患者さんの見送りがあります。社気的責任を終え約80年間の生涯を終える患者さんを尊敬の思いで見送りします。
死を迎える患者さんの多くは、自分が死ぬ事を受け入れておられます。中には自分が死ぬ事で残された家族を心配される患者さんもいらっしゃるとは思いますが、 そういう思いよりも、他の元気な者に任せれば心配ないという思いのほうが強いのだと思います。
自分の予想よりも死が早くやってきた患者さんでも、死の直前には死を受け入れられているように思います。
 死を迎え入れる患者さんから時々、
”自分はよくここまでやってきた。もう思い残す事は何もない。”
  といった意味合いのことを時々聞かされることがあります。
看護師の仕事をして間もないうちは、このような事を聞いた時に私はどう患者さんに声をかけたらいいのか分かりませんでしたが最近は、 ”もうこれ以上頑張る必要はないですよ。○○さん、いままでで一番嬉しかった事はなんですか?”と声をかけることにしています。
大体の患者さんが家族に関係することで
”家族みんなで食事をした事。”
”家族みんなが元気な事。”
などで自分の事よりも、まず家族を思う気持ちを話される患者さんが多いです。 容易に死を受け入れることは出来ないはずですが、死の直前まで家族を思っておられます。
患者さんから返ってくる言葉は少ないですが、その言葉の意味は深く心に染み入ります。 80年間の生涯を終えられた患者さんを私は尊敬の思いで見送る事にしています。

話相手になる:
 患者さんの一言を大事にする。
コミュニケーションは最も大事な基礎看護としてあげられていますが、患者さんが自分の思い”本音”を話して下さるかどうかも大事です。 患者さんに何でも話してくださいと、やさしく声をかけてもすぐに患者さんが素直に今の思いを打ち明けてくれるとは限りません。
”あなただから話せるけど、、、。”
といった患者さんの思いを聴いてあげる事も、看護師の大事な仕事の一つだと思います。 病院は少しでも精神的に安楽な入院生活を提供しなければなりません。窮屈な思いをしていては治るものも治りません。 私は、廊下ですれ違う一瞬をのがさず声をかけるようにしています。何でも少しづつの積み重ねだと思います。
リハビリがんばってますね。
無理しないでくださいね。
ごはん食べれるようになましたね。
点滴減りましたね。
転ばないようにしてくださいね。
大分動けるようになりましたね。
トイレに行けるようになりましたね。
かける言葉は、なるべく向上した事を褒めたり、その向上を患者さんと一緒に喜ぶ内容にしています。そうするといい返事が返ってきます。 励ます内容だと患者さんが無理をする事があるので勧められません。 趣味が同じだと話の内容につきないですが、こちらからかける最初の一言は、がんばっている患者さんをそのまま褒めてあげる言葉がいいと思います。

寝る:
 夜勤の途中の仮眠、夜勤が終わってからの睡眠は看護師の命の源です。
急患、急変、死亡処置(ステルベン)、入院、、。
緊迫した状況から、気持ちの切り替えがどれだけ素早く出来るかが鍵です。
いつまでも気持ちを張り詰めていると看護師もただの人間。ダウンします。